
『拾う日常』
AYUMI SUZUKI
INTRODUCTION
この度CRISPY EGG Galleryでは鈴木愛弓『拾う日常』を開催いたします。
鈴木愛弓は1986年 静岡県生まれ
2010年多摩美術大学大学院美術研究科博士前期課程絵画専攻油画研究領域修了し、現在、東京都にて活動中です。
鈴木は女性をモチーフとした作品を長らく制作してきました。彼女に描かれた女性たちは、扱う素材の変化や作家自身の成長を表すように、その姿も徐々に移り変わってきました。
発表をし始めた当初は油彩を使って絵本のような物語世界で戯れる未熟な少女を描き、のち、水墨を使って神話に登場するような神秘的な女性像や母性を連想させる女性へと変化していきました。
現在はキャンバスに刺繍を施す作品を制作しています。
キャンバスに油彩という表現は鈴木自身が自ら学び習得した表現ですが、一方で刺繍は鈴木の祖母によって教えられた表現なのだそうです。
今までは個としての女性を描いてきた鈴木ですが、鈴木とその祖母、両方の表現が混ざりあうキャンバスと刺繍のシリーズは、女性から女性へと繋がれた「継承」について深く触れている作品であると言えるでしょう。
是非ともご高覧いただけると幸いです。
2022年8月
CRISPY EGG Gallery
石井弘和
INFORMATION
『拾う日常』
鈴木愛弓 // AYUMI SUZUKI
[日程]
2022年9月 16 日(金)〜10 月 2 日(日)[月火水は休み]
[場所]
神奈川県相模原市中央区淵野辺本町1-36-1(グレーの建物)
(上記住所は新住所のため、カーナビやGoogleの住所検索では見つからない場合があります。その場合は相模原市中央区淵野辺本町1-33-4にて検索してください)
[時間]
13時〜18時
[アクセス]
JR横浜線 淵野辺駅北口から徒歩12分 (地図はこちら)
駐車場1台分あり
※ 日程及び時間が急遽変更となる可能性があります。ご来場の際にはHP、またはSNSにてご確認ください。
ARTISTS
鈴木愛弓
AYUMI SUZUKI
【STATEMENT】
拾う日常
川で石を拾う。山で枝を拾う。散歩で抜け殻を拾う。 うちの棚には外で拾ってきたものがたくさん置いてある。 ずっと前からそこにあったかのように馴染むものもあれば、拾った時の輝きが失われてしまう ものもある。
制作の合間に粘土で人形を作ったのは昨年の秋ごろだった。
ちょうど手にひらにのるくらいのサイズで、寝そべった姿の人形。それから私はそれを小さな 箱に入れて持ち歩いた。
川で、山で、海で、散歩の途中で、生活する部屋の中で、拾い上げたい日常の風景に人形を置 いて写真を撮った。
スマホの中に拾った日常が溜まっていく。
拾う風景は入り口だ。イメージが自由に飛躍する世界への入り口。
現実とあちらを行ったり来たり潜ったり浮かんだり。
日常にその入り口を見つけるといつも同じ気持ちになる。懐かしさや、すこし焦燥が混じった ような不安や、忘れたくないと思う気持ちが合わさっているような気がする。
今まで画面に据えられたモチーフは少女像や”人の気配”といった実態がないものだったけれ ど、今回は人形の小石のような重みと手触りがより現実側へと片足を置いているように思う。
拾う日常の断片はどんなイメージの輪郭を浮かび上がらせるだろう。 私はなにを忘れたくないのだろう。
2022年9月 鈴木愛弓
【PAST WORKS】

「影」2021 油彩、刺繍、キャンバス 273×220mm

「囲われた土地」2019 布、油彩、刺繍糸 220×273mm

「囲われた土地」2019 布、油彩、刺繍糸 242×333mm

「ランドスケープ」2018 水彩紙、墨 1300×1620mm

「ランド」2018 水彩紙、墨 318x 410mm

「ドリーミング」2013 油彩、キャンバス 220x 273mm
【作家略歴】
1986 静岡県生まれ
2008 多摩美術学部絵画学科油画専攻卒業
2010 多摩美術大学大学院美術研究科博士前期課程絵画専攻油画研究領域卒業
2021 現在 東京都在住
個展
2019 『囲われた土地』(一期:ART OSAKA/大阪 二期:CRISPY EGG Gallery/淵野辺)
2018 『the land』(FEI Art Museum Yokohama/横浜)
2017 『舟をこぐ、坐る月』(一期:三渓園・旧燈明寺本堂/横浜 二期:CRISPY EGG Gallery/淵野辺)
2015 『反転トリップ』(CRISPY EGG Gallery/淵野辺)
2012 鈴木愛弓展(ギャラリー銀座アルトン/銀座)
2009 鈴木愛弓展(KEY Gallery&青樺画廊/京橋)
グループ展・公募展
2021 3331 ART FAIR 2021(アーツ千代田3331/東京)
2020 回想的作話のレコーディング(CRISPY EGG Gallery/淵野辺)
The Grammar of Ornament(アーツ千代田3331/東京)
2018 ART in PARK HOTEL TOKYO (CRISPY EGG Gallery/東京)
2017 アルテミス展(Gallery ARK/横浜)
アグライア展(Gallery ARK/横浜)
2016 アグライア展(Gallery ARK/横浜)
ジ・アートフェア プリュスウルトラ(CRISPY EGG Gallery/表参道)
2015 アートフェア東京(イセ文化基金・日本アート評価保存協会)
2014 山本冬彦コレクション展(ギャラリーやさしい予感/目黒)
2013 フィナーレ選抜奨励展(東郷青児美術館)
山本冬彦と御子柴大三が選ぶ若手作家展(パレットギャラリー/麻布十番)
山本冬彦が選ぶ若手作家小品展(Gallery ARK/横浜)
2012 Art shuffle〜ハートのエースをみつけよう〜(銀座三越ギャラリー/銀座)
2011 第30回損保ジャパン美術財団奨励展(東郷青児美術館)
サムホール展(ギャラリー銀座アルトン/銀座)
2010 第46回神奈川県美術展入選
2009 石神まるこ 鈴木愛弓 三橋灯展(アートガイア・ミュージアム東京/目黒)
第18回奨学生美術展(佐藤美術館)
2007 Discovery展(KEY Gallery/銀座)
re-展(GALLERY CAVE/浜松市)
受賞歴
2011 損保ジャパン美術賞